CompassPoint (コンパスポイント) ~若手社会人の情熱の魔法瓶~

What we do 活動内容

CP×DSF研究会

DSF


1.プロジェクトの背景

立ち上げメンバー2人が、初めてあったときにソーシャル・ファイナンスの話題で、意気投合したのがきっかけです。それからコンパスポイントのメンバーに声をかけて、コアメンバー6~7人が集まりました。広くソーシャルファイナンスに興味のある人たちにも声をかけていて、もともとはコンパスポイントのメンバーでない人もいます。年齢もバックグラウンドも多彩ですが、同じ興味と志を持った人たちと、毎月語り合っています。

NPO向けの融資や、市民ファンドなど、最近出てきている社会のための新しい金融の仕組みを、このような場を使って研究し、世の中に発信していきたいと思っています。

2.プロジェクトの概要

ソーシャルビジネスやNGO・NPOなど非営利セクターの活動で資金の不足、「お金」の問題は大きな悩みです。この研究会では、このような「社会のため」になる活動に、いかにうまくお金を回していくか、その仕組みを考えます。特に地域金融やNPOバンク、市民ファンド、マイクロファイナンスなどといった、これらの取り組みについて研究を行っています。

現在は、「深める」活動と「広める」活動の大きく2つを行っています。「深める」活動では、ソーシャル・ファイナンス関係の文献や事例の調査、「広める」活動ではNPOに向けた効果的な資金調達の提案などを行っています。

DSF:ひろぽん


3.活動の様子

月1度~2度程度、全体でミーティングをしながら進めています。各メンバーが自分の興味の下にそれぞれ動いて、全体ミーティングで持ち寄って共有するスタイルが基本です。これまではNPOの事業化支援に注力していましたが、現在は特に、リサーチに重点を置いており、ソーシャル・ファイナンスに関連する文献を読んでいます。今後は地域金融の専門家などを呼んで、ディスカッションも行う予定です。

ソーシャル・ファイナンスの文献調査では、現在下の3つの文献を読んでいます。

『クレイジーパワー 社会起業家―新たな市場を切り拓く人々』(英治出版)
 ジョン・エルキントン (著), パメラ・ハーティガン (著), 関根智美 (翻訳)
『ソーシャル・ファイナンス―ヨーロッパの事例に学ぶ"草の根金融"の挑戦』
 財団法人トラスト60編
『社会イノベーション事例集2008』
 内閣府経済社会総合研究所

まだまだ目に見える成果は出ていませんが、これからは文献や事例の調査を通じて、ソーシャル・ファイナンスに関する知識を深めて、様々な形でアウトプットしていきたいと思っています。

4.現時点での成果

三重県の紀伊長島地域のまちづくりNPO「ア・ピース・オブ・コスモス」に訪問し、NPOバンクからの資金調達の提案を行いました。また、周辺地域の住民の方々とワールドカフェを利用して、地域の未来を考える会を行いました。

また、第14回のコンパスポイント勉強会はDSF研究会と共同で開催しました。日本ではじめてマイクロファイナンス・ファンドを立ち上げたNPO法人リビング・イン・ピース代表の慎さんと、金融を使った新しい社会貢献の仕組みを作っているミュージック・セキュリティーズの猪尾さんをお呼びして、「想いをかたちにする、新しいファイナンスの仕組み」をテーマに、ソーシャル・ファイナンスのフロンティアを開拓している2人に話を聞きました。

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5.メンバーの声

広瀬大地(外資系メーカー勤務):

hiropon大学時代にお世話になったNPOで、スタッフの方々が低い賃金で長時間働いている姿を見て「こんなに頑張っているのになぜお金にならないのだろう?」という疑問を抱いたのが、ソーシャルファイナンスに興味を持ったきっかけです。コンパスポイントという場をみつけて、自分が何かしようと思ったときに、大学時代からのテーマだった、ソーシャルファイナンスを深めていきたいと思い、高野さんと立ち上げました。

この活動を通じて、NPOやソーシャルビジネス向けの資金調達の仕組みや、事業化支援の仕組みを考え、社会に役立てていきたい思っています。

メンバーは皆"Cool Head, Warm Heart"の人たちで、熱い想いを心に秘めながらも的確な分析も忘れない、熱さと冷静さをあわせた「温かい場」がこの会にはあると思います。

東香織 (JICA勤務):

かおりん写真コンパスポイントのMLがきっかけで参加し始めたソーシャルファイナンス研究会、「ソーシャルファイナンスをデザインする」Designing Social Financeとの(裏)看板かかげ、どうデザインするかは私たち次第と個性豊かなメンバーが集まって、日々の問題意識や知識を共有する場となっています。

研究者、証券、出版、企画、コンサルタント、メーカー、そして私は国際協力と平日昼間の姿はまったく違うのに、ソーシャルファイナンスをキーワードに深まる議論とつながる世界(it's a small world!)、温かくも刺激的な、不思議な空間です。三重で古民家を使ってまちを元気にするNPOの事業支援も行って、体験しながら、実践しながらソーシャルファイナンスを学ぶ会。会への参加は、最近の私にとっての「豊かな休日」の一部です。

DSF研究会のメンバー

高野達成 (英治出版)
広瀬大地 (外資系メーカー)
東香織 (JICA)
豊田祐規子 (金融機関)
内山遼子 (出版・人材)
伊藤武志 (研究者)
狩野剛 (JICA)
待山駿 (金融機関)
佐藤理恵 (経営コンサルティング会社)

DSF


文章提供: 広瀬大地