CompassPoint (コンパスポイント) ~若手社会人の情熱の魔法瓶~

What we do 活動内容

CP14

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コンパスポイント第14回の報告をします。

今回は、DSF研究会×コンパスポンとのコラボ企画で、
「ソーシャルファイナンス」をテーマに、社会をより良くするために金融の力を使って
新しいムーブメントを起こそうとしている2人のゲストスピーカーをお招きしました!!

なんと40人を超える参加者が集まり、大盛況となりました。

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一人目のスピーカーの方は、外資系投資銀行に勤めながら
日本で初めてのマイクロファイナンスのファンドを立ち上げようとしている
Living In Peace慎泰俊さん

慎さんは2007年10月に勉強会という形でLiving in Peaceを立ち上げ
(コンパスポイントと同年ですね!)、
その後2008年にマイクロファイナンス・フォーラム「マイクロファイナンスの新地平」を開催します。
そこに参加していたミュージックセキュリティーズ株式会社代表取締役社長の小松氏と出会い、
いよいよマイクロファイナンス事業を開始することになります。
(詳しくはLiving In PeaceのHPをご覧ください☆)

慎さんがLiving In Peaceという団体を立ち上げようと思ったきっかけは、
働き始めて、自分の熱い想いが変わっていくのを感じて、「何かが違うな」と思ったこと。
そこから自ら経済学を勉強し、ジェフリー・サックス教授の「貧困の終焉」に
出会ったことが直接のきっかけとなって、団体の設立を目指したそうです。

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では、なぜこのような活動に慎さんが興味を持ったのか。
その背景にある、慎さん自身の高校生のときの経験を話してくださいました。

慎さんの通う朝鮮学校では、先輩が後輩を搾取してもいいような慣習がありました。
3年生になり生徒会長になった慎さんは、「その慣習をやめよう!」という声を挙げました。
しかし、「これまで搾取されてきてやっと自分も搾取できる立場になったのに・・・」と、
大半の3年生は慎さんの提案に猛反対します。

しかし地道に半年以上の活動を続け、徐々に仲間が増えていき、
最終的に、慎さんはその慣習をなくすことに成功します。
その時、当初反対していた同級生からも感謝されたということに、
慎さんは大きな喜びと感動を感じたそうです。

その成功体験が、慎さんの現在の活動の根本にあるのです。

慎さんは、チェ・ゲバラの次の言葉が大好きだそうです。
「世界のどこかで正しくないことが起こっていたら、それを感じるように」

(当日の慎さんのTシャツもゲバラでしたね!)

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そんな慎さんの普段の生活は、かなりスゴいです。
スカイプでのLiving In Peaceメンバーとの朝MTG(なんと6:50から...)でスタートし、
その後ジョギングしてから出社し、お昼休みにもプールで泳ぐそうです。
(現在トライアスロンをやっているとのこと)
そして夜遅くまで仕事し、帰ってからLiving In Peaceのことを行うというストイックさ!

特にプライベート、仕事と区別していないとお話ししており、
その生活の力強さに圧倒されると共に、
同じ年代の人が実際にこのように行動しているのを見て
非常に刺激を受けた人もたくさんいた様子でした。

クール&熱い慎さん、本当にありがとうございました☆★

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続いて二人目のスピーカーの方は、
Living In Peaceのファンド募集をバックから支える、
『セキュリテ』というソーシャル・ファイナンスの仕組みを作った、猪尾愛隆さん
猪尾さんは『セキュリテ』まで至る経緯をお話してくださいました。

大学時代は特に開発や政治を勉強していた訳ではないという猪尾さん。
大学は理工学部専攻していたものの、興味は生物(特に海の生物!)にあり、
他大学の授業にもぐったり、夏休みには沖縄で琉球大学の研究室に参加させてもらっただとか。

当時、猪尾さんは将来海洋生物学者になることを目標にしていたそうです。
(沖縄で研究している傍ら、海でサーフィンをするというサーファーっぷりもお話してくださいました★)

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しかし、周囲と自分との違いに違和感を覚えるようになり、
大学院では理系から一転、マーケティングや経営を勉強することに。
そこで大学院の勉強でまだ設立当初のミュージックセキュリティーズに出会い、
新しい流れを作る仕組みについて夢中でインターンをすることに。

大学院卒業後は、「まず大企業かな」という思いから、
ミュージックセキュリティーズには入らず、広告会社博報堂へ入社。

入社後も順調に(月曜日が嫌だったことは一度もないそうです!)仕事をしていた猪尾さんですが、
入社3年経ったある日、「このまま会社勤めを続けてでいいかな」と思ったときがありました。
そこで大学院の時に研究していたミュージックセキュリティーズのことを思い出し、転職!
(結婚直後の奥さんには泣かれてしまったそうです...)

ミュージックセキュリティーズは、
アーティストとレコード会社の間で生じてしまう方向性の違いを解消するために、
「アーティストの想いに共感した個人からお金を集める」という、
新しいお金の流れを作っています。

そこでの投資行動は通常の金融商品に投資することとは少々違い、
単純にリターンを求めるものではないそうで、むしろ自分のお金がどこでどういう所に
使われているか見たいというニーズがあるそうです。
そんな新しいお金の流れを作り、社会を変えること、社会を作っていくこと
楽しさをお話してくださいました。

アーティストに限らず、酒蔵というファンドやお米のファンドなどなど、
色々なファンドを立ち上げ、事業を通じて守るべきものを守っています。
この今夏にはマイクロファイナンスのファンド募集も開始するということで、期待です★

我々の目線に合わして話してくださった猪尾さん、本当に有難うございました!!

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続いて第2部では、以下のテーマごとにグループに別れて、ワークショップを行いました。

1.お金がない日本の低所得者層の高校生が大学に入学するためには?
2.あなたが実践しているスーツを着ながら社会貢献は?
~どうしたら個人が二足のわらじで社会貢献が出来るか?~
3 セキュリテの作ろうとしている資本市場の上場基準にどんな項目を含めたらいいか?
4.マイクロファイナンスやセキュリテなどの投資により多くの一般人が参加するには?

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ゲストの方も一緒にディスカッションに参加して頂き、
30分では収まらないくらいの白熱した議論が展開されてました!

その後の発表では同じテーマなのに
グループによって意見が違ったりと面白い結果となりました。

みなさん、短い時間でこんないっぱいの素晴らしい意見を出してくれて
本当に有難うございました☆

ブログ執筆 by ゆっこ

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